書いてしまったので 220622
きっかけ
行きつけの無線店に来られていた方から,インピーダンスが50Ωになる28MHzの設計書を見せて
いただけた(2014年頃).米国のW1JR局によるデザインとのこと(CQ出版社 「特選ハムのア
ンテナ製作集」,
W1JR ANTENNA
脳幹が刺激されて手頃な大きさの430MHz用を造り始めた.BNCコネクターの結線やシューペルトップ
等,少し苦労をして完成したもののどこか調子が悪く思うように運用で来ていない.久しぶりの
移動運用の計画が持ち上がったので,結線をチェックし持って行った.本来は6mの運用をしたいの
だが,エレメントを繋ぐ重要な部品を紛失していたため使用出来なかった.移動運用では最初の
2局と交信ができ,行けるかなと思っていたら急に電波が飛ばなくなり不安定な状態のままである
ことを露呈した.移動を終えた後,一念発起して修正に取り組んだのだが作業中に給電部の接点が
折れ,シューペルトップから作らないと元に戻らない状態になってしまった.こうなると心が折れ
てしまい,430からはしばらく手を引こうと決めた(笑).
こんな背景があって,自分の原点である6m用のアンテナを作って見ようと考え始めた.当初はシュー
ペルトップを考えていて,その準備を始めたが,よく考えて見るとアンテナはバランに比べて充分に
大きく敢えてシューペルトップにしなくてもよいことに気がついた(笑).共振周波数を50.2MHzに
設定して見せていただいた28MHz用のデータをサイズダウンし,実際の諸元を割り出した.
|
勢いで網線を取り出したが使わずにお蔵入り
以外と簡単にできた.
|
アンテナの構成
ブームはφ30mm,長さ230pほどの物干し竿があって,210mmに切ればOKだし,給電部以外は
エレメントを直接クロスに固定すればよい・・・
と構想を練り始めたが,給電部の構成は良いアイデアが浮かばない.考えていても進まないので,
エレメントの高さを合わせる事も考慮して長方形の台座に給電部を作る事にした.
次は,台座の固定である.円筒のパイプ上に一直線に穴を開けるのは至難の業・・・
知り合いの方に相談したところ,簡単な旋盤を借りれることになったが2Mの円筒を固定してスライド
させる事は出来ず,結局マジックで印をして穴を開けていくという原始的な手段で穴を開けていった.
台座は,その方が持っていたアクリル板を使う事になった.
エレメントは畑用の竹もどきスチールパイプをつなぎ合わせる計画で径の異なる物を試すが,丁度よい
太さのは無いので,銅箔を巻いて電通を保ち延長することにした.幸運だったことに購入した銅箔は
片面は接着剤が塗布してあるものの表-裏が導通していたので,機能的に問題はないことが判り
先に進むことができた.
手に入れたアルミパイプは表面コーティングのため導通はないので,重なるパイプと導通するように
表面を削った.
給電部は2分せねばならず,固定の方法をいろいろ考えた結果,写真のようになった.何故そうした
と聞かれると明確な理由はないが,ここだけアルミパイプになった(組むときにradialは間違えない
ようにしようと思ったのかもしれない).給電部エレメントの穴開けと,固定は例によってNkさんに
お願いした.Nkさんは家を建てて頂いた会社の担当の方でいろんな面倒をみてくれている.花火でも
特別会員で,彼がいないと出来なかった事がたくさんある.
最後にバラン.市販品は高いので中古市場を探していた.適切なのがなかなか見つからず新品を買うこ
とを考え始めたころ,まぁいいかなと思うバランがあったので購入した.
その他に,クロスマウントも購入した.
今回の新兵器
移動運用で時間がかかるのはアンテナの設置である.今回,シミレーションしてみるとクロス
マウントの絞めにストレスを感じた.特にナットの締め付けがなかなか上手く行かない事が
判った.ナット幅も小さいし,実際のスペースではレンチも上手く回せない.さて,もっと
ストレスを少なくする事はできないか?
思いついたのは,ナットを長くすること.金物店で聞くと20mmのものもあるというので早速注文,
これだけでかなり楽にはなるが,もっと楽にならないかと考えてみる.
そう,中空のナットドライバーがあれば千人力なのだ.同じような場面が以前にもあって,調べた
ことがあるが,その時はなかった(時期不明).今回もだめもとで調べたら・・・
あった!!!
してやったりで,今度設置するのが楽しみになっている.
(220628)