事の発端 FT8やる?・・・221012以前
今年の長老山移動以後,U君がFT8を始めた.超高速デジタル通信による完全デジタル
制御の通信である.あまり興味はなかったのだが,飛び方が異常なので少し興味を
引いた.旧機種でもできない事は無いが,かなり面倒そうなので,FT7300を購入した.
 
製品が届いた日,とりあえず動かそうとすると・・・・・
@ローテーターが一方向にしか動かない
A屋外チューナーが動作していない!
という事が判った.それからバタバタでようやく,チューナー用電源線の屋内への
取り込みのみとなったので,FT8を目指す経過と共に平衡して行っていた1.9MHzの
試みをまとめることにした.
 
少し悩みながら,時系列に沿って記述している.

タワー1 ローテーターの修理?
一瞬,ローテーター本体の故障も頭をよぎったが,とりあえず動きはするので
コントローラーを疑い,配線やコネクターのチェックをしてもおかしいところはない.
内部の目視できる結線も外れているところはない.ということで,いつもの店へと
向かう.CQ誌をみても宣伝を見ないのでまだ営業しているか問い合わせたところ,
営業されていて,修理も受付ているとのことなので,店を通して依頼した.
結果,異常はなくオーバーホールになったのだが結線して動かすと動いた(笑).
プーリーのゴムだったかもしれない・・・ 
この時の相談で,店長の知人でタワーへ登っていただける方に連絡して貰える事に
なった.

タワー2 屋外チューナーの選択
機種は東ハイのHC-200ATF.考えられる状況は
@軽微な故障ですぐ直る可能性
A修理に出せば直る
B復帰不可能          
であり,いずれにしても,一度はタワーから降ろしてもらわなければならない.
すなわち,作業して貰うときには上記A,Bのことを考えて代替機も用意しておく必要
がある.という事で,まずは中古市場の検索,しかしかなり古い機種で半年前に終了とか
で手に入れることはほぼ無理そうだ.次に代替機であるが,屋外型で比較的操作が簡単な
機種を探した.これぞと思う機種や高出力に絶えられる機種を新品で買うとかなり高価
なので,考えた末,中古のsmartuner sg-230をe-bayで購入しておいた(221012).

fig  英国から到着


160m-1 1.9MHzフルサイズ張りたいな・・・@4221105
長老山の1.9MHz運用に気を良くして,どこかで運用したいと思っていた.一人ではかなり
難しいので,U君に声をかけてアンテナを張ることにした.場所は君尾山のとある谷間.
故あって実際の運用はしなかったが,アンテナには大満足.

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一方の端
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タワー3:ドローンによる視認 221110
断線とか,ちょとした異常による動作不良の可能性もあるので,ドローンによる
視認を試みた(近くにドローンを操る同級生がいる).

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快晴,ドローンを発進,チューナーはTA-51jrに直結してある.
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結果として断線はないと考えられ,いよいよタワーに登って貰うことになりそうなので
再度店に相談に行った.店長の知人は忙しそうなので,同系列の店の人に連絡を取って
貰い,状況を説明した.こんな時期にもかかわらずかなりタイトに予定が入っている
様子で何とか,12月14日に来て貰えることになった.


番外編 ほってあった6m HB9-CV 221114
ずっと昔に移動用とオークションで手に入れたHB9CV.引っ越しの時にエレメント間の
留め金がなくなり放置してあった.部品が手に入ったので適当に組み立てた.当然SWRは
下がらなかった.カタログをダウンロードして,向きもしっかり合わせたところ
下図の通り,お見事!

fig
50.250MHz SWR 1.1


160m-3 1.9MHzフルサイズ張りたいなB・・・221123
1.9MHzのコンディションが良いのは夜ということで,夜の運用を前提として近くの埠頭
でアンテナを張ることになった.U君も一緒というか,頼んで来てもらった.
駐車場での測定結果は張り方が原因で直線に張ればかなり改善すると勝手に思い込んで
いたので,勇んで準備開始.センターは届いたタイヤベースを使用.
さて SWR測定・・・・・合わない?????
これまで,森の中ではなんとか2以下に納まっていたSWRが全く下がらない.違いは地面
が土かアスファルトか と高さもか?
今回も,on air 出来ずに撤収.
長老山はラッキーだったのか? 簡単には出させて貰えない.
 

fig
給電部の地上高4.6,地面はアスファルト.


160m-2 1.9MHzフルサイズ張りたいな・・・A 20222年12月某日
仕事上駐車場が広いので,結果を恐れず無理矢理80mを展開してみた.
給電部(赤丸)は4.6m 両端は1.5〜2m   

fig
SWRは測定不可.ディップもしない.
 
近くで80mの距離が取れる所はあるにはあるが,地面がアスファルトなため,ペグが
使えない.また,手軽に設置できて出来るだけ高い場所に張りたいのでネットで検索,
3.6mのイボ付き交換を見つけ,それを建てるベースも選択した.いつだったか
記憶が定かでは無い.とりあえず購入した物品を箇条書きにして残しておく.
 
1.タイヤベース まずこれが無いとポールが立てられない
2. 3.6mのイボ付鋼管製支柱(3mはどこにでもあるが,3.6mは近辺には無い)
3. 支柱用ベース 
 
到着したのはよいが,ベースの最大径がイボ付き支柱の最大径より2m程小さい!!!
削ってみて入るようにはなったが見栄えも悪い.
対策のためしばらく放置(;^_^A アセアセ…

160m-4 1.9MHzフルサイズ張りたいなC シミレーション
もう少し簡単に1.9MHzに出られないものか? と考えてアンテナを探してみた.
CQオームのページに超短縮ダイポールを見つけたので問い合わせたところ製造会社
での部品不足でいつ出荷されるか不明という事であった.次に,1.9MHz用コイルを
見つけて本体を調べるとCDP-106用だったので,とりあえずポチッと押してしまった.
 
( ̄□ ̄) 1.9MHzシミレーション
あっそうだ! と思いつきMANAでシミレーション
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リアルグランド,両端3.6m,中央4.6mSWR15.07 ( ̄□ ̄)
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リアルグランド,両端5m,中央10mSWR4.4 なるほどね

SWRをそれなりに下げるために両端10m,中央20mにするとようやくSWRは2.58
ほんとうに,長老山は何だったのだろう?


タワー4:チューナー検証 221214
作業は手際よく進み,東ハイのチューナーは短時間で降りてきた.外観をみて作業
してくれているHさんが ”あれ? 電源線が無い!” と一言.
”同軸給電で動いてたはずですが?” と私 という事があり,店に持って行って
検証,電源を供給してシミレーションしても動作はしなかった.
ということで,東ハイチューナーは故障しており,すぐには直らないと判断された.
次に,SG-230の動作確認. これは中古ではあったが正常に動作した,という事で
さすが,英国からの出品とも感じた.
後は取り付けだけ.

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まずは取り外し
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取り付けも順調に進捗.そして動作確認・・・動かない!!!? .
いろいろ考察していただいた結論は電源線が細すぎるのでは無いかという疑問.
日も暮れてきたので,後日もう一度来てもらえる事になった.
早速,太めの電源線を準備することにした.


160m-5 短縮ダイポール・・・光明 221229
がっくり来ていたきていたところに注文してあったCometのCDP-106が届いた.
年末はいつもに比べてこれでもかというほどやる事があってあっという間に
過ぎていった.12月29日は休み(30日は一日仕事;12/31〜1/5は休み)で
だめもとで調整してみた. 
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地上高 4.6m
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気を良くして,短縮無し,120度でシミレーションしてみると
(給電点4.6m,両翼19m),SWRは336.7とな・・・ 解らない・・・
 
一応SWRは下がっているので,あとは実践あるのみ・・・


タワー5:線交換 230111
2023年正月休みが終わった頃,店より作業をしてくれるとの連絡があった.
線は準備してあったので,午後の予定を調整し立ち会った.

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再度塔へ
動作OK.SWR 少しタイムラグがあって実用範囲まで下がった.
残すは電源線の引き込み.


タワー6: 線の引き込み 230118〜9
鉄塔の途中から家へ引き込むために工夫が必要になってしまった.というのも写真の
如く軒下に設計時には無かった雨よけがあり,屋内への引き込み部に簡単に到達でき
ないのだ.業者さんに見積もって貰うとかなり高価なので何とか自前でできないか
考えてみた.
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雨よけのため,引き込み部直下へハシゴを掛けられない.


いろいろ考えてあれば何とかなると思えた物品
1.
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2.
fig
3. fig
1.ハシゴ(業者さんに借りられた)
2.通線ワイアー(ネットで安価なのがあった)
3.先端で摘まめる長い柄(3m)の枝切り棒(plant2で見つかった)
幸運だったのは,2が比較的早く見つかったことで出来そうな気がした.
 
工程
01.屋内から出口まで端に錘を付けた線を出す.
02.雨よけの端にハシゴを掛け,錘の付いた線を引っ張り,下へ降ろす.
03.細い線を太めのヒモに変えて天井裏に引き直す(2番目の写真).
04.鉄塔にハシゴを掛け,枝切りを使って通線ワイアーを同軸に沿って通す.
05.またハシゴを掛け直し,通線ワイアーを下まで降ろす.
06.通線ワイアーの鉄塔側にヒモを付け下まで通す(3番目の写真).
07.鉄塔側の紐の端にチューナーからの電源線を付け軒下もまで送った後降ろす(4番目).
08.家側からのヒモに接続する(5番目).
09.屋内から引き込み(7番目)見事成功!
10.電源を接続し,正常動作を確認! やったぁ!!!
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矢印が貫通部.何とか送り出しに成功した.
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まとめ
次やることは1.9MHz 短縮ダイポールの性能チェック.あまり期待は出来ないが
楽しみではある.フルサイズダイポールについては地面の性質と高さが問題で
平地では給電点の高さが10mは必要のようで,10mのポールを何とかするか思案中.
 
アンテナ系については,元々はFT8をためそうとしていたので,ようやく準備が整った.
と思ったら今日から豪雪(笑).外付けチューナーが絶えられるかどうか・・・
いずれにしても,運用できるよう勉強しよう.
 
それにしても今回の出来事で,アンテナ熱も高まり,奥底で50MHzアンテナの性能向上
の方法がないか浅はかな思考が回り始めている.
(230124)