[事の始まり]
十数年前より月1回,東洋医学の治療に通っている.診療所の先生は類い希な人物で超常現象
の研究者でもあり,時間のある時には気の話しや卑弥呼の話しで盛り上がることも多々あった.
悲しいことに故人となられたが,お弟子さんが仕事を継がれ元気で生きる事ができている.
没されてからも見守って下さってるようで,お弟子さん達の前には形を変えて現れているらしい.
一方,同業の友人はお父様が逝かれてから神々の歴史に興味を持ち,日夜?研究していて,
伊勢神宮や地元の神話にまつわる神社を何度となく訪れている.自分自身も興味はあり,会合で
時々”気”や人類の起源を話題にしていた.
ある時から,彼が薦めてくれる近くの神社をときたま訪れるようになった.二度お参りした神社
もある.
最近(2016年の始め頃),知人から淡路島に伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を祀ってある神社が
ある事を聞き,神話の上では国生みの神でもあるので何となく行ってみたいと直感的に思った.
伊勢神宮も伊弉諾神宮も以前よりあったし,ずっと前からことあるごとに調べていたわけでもなく,
また順序よく流れているようにも取られそうだが事実なのである.2016年にそう思ったのである.
いつもではなく,ふと頭に浮かんだ時に想像するだけで,特にこだわる事無くごく普通に日常は
過ぎていく.そんな中,コンビニで一冊の本が目に止まった.それは,神話の世界を素人に
解りやすく書いてあって,私には非常に興味深く,またたく間に読み終えてしまった.だがしかし,
パッと読んで全体の流れが解るわけでもなく,疑問に思うところを上述の友人に投げかけた.
すると,ある雑誌の連載記事をまとめて貸してくれた.国生みは淡路島から始まっている.
その記事の内容がこれまた自分の脳幹を心地よく刺激したのだ.
何の気なしに検索すると当地にも大国主命を祀ってある寂れた神社があったり,須佐之男命
(すさのおのみこと)と天照大御神(あまてらすおおみかみ)との誓約(うけい)の時に生まれた
五男神と三女神の八代(人)の神々が祀られている神社があったりする.
[すべてが準備されていた?]
とある会合の時,同業の友人に”一度伊弉諾神宮に行きたいのだが” と誘ってみたところ彼も
行きたいと思っていたらしく,今回の旅が実現した.四国には神話に関係した多くの神社があり,
どうせ行くなら一泊していくつか回ろうという事になった.日程の調整をはじめたが,二転三転し,
なかなか決まらない.結果,5月14~15日に決定し,神社の選択を始めた.ネットで検索はした
ものの神話に関係していそうな神社を気の向くままに選択し,同業友人の意見を聞いて,最終的
に下記の八つの神社を巡ることにした.
そして出発.快晴,2日目(5/15)も快晴,しかも神社のお祭りと偶然に重なり,拝殿に入れて
もらえ,祈っていただけた. この日がいいよ と言われているように思われたのである.
さらに・・・
【一社目 伊勢久留麻神社 淡路市久留麻2033 】
伊弉諾神社が一の宮で当神社は三の宮になる?
謎の北緯34度32分
[御祭神:大日霊貴尊(おおひるめのむちのかみ:大日霊貴尊)→天照大御神]
参照記事
ごくありふれた町の中にある神社で見ただけでは行ってみようとすら思わない.それでも入って
みると高貴な雰囲気が漂う.そよ風が心地よい.
自動車道に戻り,休憩.本州を臨む
【二社目 伊弉諾(いざなぎ)神宮 兵庫県淡路市多賀740 】
[御祭神:伊邪那岐神(いざなぎのかみ),伊邪那美神(いざなみのかみ) ]
伊邪那岐神:別 名
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伊邪那美神:別 名
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伊耶那岐神:いざなぎのかみ
伊弉諾尊:いざなぎのみこと
伊佐奈枳命:いざなぎのみこと
射奈芸:いざなぎ
伊射那伎:いざなぎ
伊佐奈伎命:いざなぎのみこと
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伊耶那美神:いざなみのかみ
伊弉冉尊:いざなみのみこと
伊弉奈弥命:いざなみのみこと
伊佐奈美命:いざなみのみこと
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参照記事
今回の目的となった神社.週末でもあり,訪れる人も多く見られた.境内には伊勢神宮に向かって
お祈りをする場所や.この神社を中心とした伊勢神宮,津島国一宮海神神社等の位置関係と太陽
の運行との関係を示した石碑が置いてあった.国生み神話の中心だけあって,知りたいことが
さらに増えていった.
【三社目 おのころ(自凝)島神社 兵庫県南あわじ市榎列下幡多415 】
[御祭神:伊邪那岐神,伊邪那美神,菊理媛命(くくりひめのみこと) ]
Webサイト
時間に余裕があったので,次の予定であるおのころ神社に寄ることにした.行く途中,快晴の中に
縦に伸びる一風変わった雲!!! すかさず 友人曰く”竜神だ”
我々の訪問を歓迎してくれているらしい.目指すは朱色の大鳥居.
鳥居をくぐり,社へ向かう.社は他の神社と同様,林に囲まれ少し高い所に鎮座している.
回りは平野が広がっている.訪問した時には知識は無いが,通信基地のようなイメージが湧いてきた.
神話によると最初に神が降り立ち国生みが始まった場所らしい.円盤の発着基地だったのだろうか?
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この鳥居は三大大鳥居の一つ.他二つは平安神宮と厳島神社
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1日目の予定を終え,宿に向かう.,温泉を楽しみ,ゆっくり食事をして翌日に備えた.
【四社目 伊弉冉神社 徳島県美馬市美馬町中鳥338→589(170615)】
[御祭神:伊邪那岐神,速玉男命(はやたまのをのみこと),事解男命(ことさかのをのみこと) ]
Webサイト
目指すは二番目の目的である伊弉冉神社.神社を見つけるとそこには車が数台,九州ナンバーも
あり,予想だにしない人.少し離れた場所に車を止め,神社に向かう.途中から急に雰囲気が変わる.
心が洗われ,落ち着く.決して強くない風が吹き,蝶蝶が舞う.
社殿の中には訪問者がおられ,何かしておられる.お祈りをして早々に引き上げようとした時.
主催者の方から”いまから祝詞が始まります.よければ中へどうぞ”の声.一瞬ためらったが,拝殿の
中へ入り他の方々と一緒に祈ってもらった.
今日は祭事が行われる日だったのだ.この日を目指したわけではない.偶然だった.
日程がこの日なったのはこのためだったんだ と一同納得したのである.
快晴,竜神,風,とこの雰囲気・・・来るのだったら今日がいいですよ,ようこそ!
と歓迎してもらえている気がした.
旅が終わった後,友人からネットに載ってるよとの知らせ.その中の一つは撮りたかった風景でもあり,
我々が2016年5月15日この地にいたという確かな証拠でもある.
さわやかな気分に浸りながら次の目的地に向かう.
170615追記:春日神社(徳島市眉山町大滝山)で当社の御朱印がいただけるらしい.
参照記事
【五社目 伊射奈美神社 徳島県美馬市穴吹町三島字舞中島52 】
[御祭神:伊射奈美命,武甕槌命(たけみかづちのみこと),経津主神(ふつぬしのかみ),
猿田彦神(さるたびこのかみ,さだひこのかみ)]
武甕槌命:別 名
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経津主神:別 名
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猿田彦神:別 名
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建御雷之男神:たけみかづちのかみ
建御雷神:たけみかづちのかみ
建甕槌神:たけみかづちのかみ
武甕雷神:たけみかづちのかみ
武雷神:たけみかづちのかみ
建雷命:たけみかづちのみこと
建御賀豆智命:たけみかづちのみこと
武甕雷男神:たけみかづちおのかみ
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布都努志命:ふつぬしのみこと
布都主神:ふつぬしのかみ
伊波比主神/斎主神:いわいぬしのかみ
香取神:かとりのかみ
……
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猿田毘古神:さるたびこのかみ
?田毘古神:さるたびこのかみ
佐田彦大神:さたひこのおおかみ
白鬚明神:しらひげみょうじん
……
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Webサイト
こんな所に伊弉冉尊を祀る神社? 探さないと行き着かない場所にひっそりと佇んでいる.
鳥居に向かうと,木漏れ日の中森が風にゆれる,そしてまたしても蝶蝶が舞う.
ようこそ! なのかな・・・
脳幹はさらに心地よい振動で刺激され,まるでゆりかごの中にいるよう.
お祈りを済ませ,社殿を回る.すると雰囲気ががらっと変わる世界が広がった.
右奥には社日と小さな社,社日には天照皇太袖と他三人の命の文字.
より強い気配を感じたのは自分だけではなかった.
最初は十二所神社で調べていたが,帰って来てから調べるといろいろ解った事がある.
以前十二社大権現と称し明治12年(1879)に十二所神社と称したが昭和に伊射奈美神社と改められた.
明治43年(1910)に舞中島の武田神社 若宮神社 横野神社 大柳神社 稲荷神社 建神社が合祀された.
平成15年に建替えされている.
少し離れたところに十二所神社(美馬市穴吹町口山字尾山491)があり,当社の奥宮らしい.
そこもいつか参ってみたいと思うのであった.
【六社目 倭大國玉神大國敷神社 徳島県美馬市脇町拝原2404 】
[御祭神:倭大國魂命(やまとのおおくにたまのかみ),大國敷命(?)]
Webサイト
この社も道案内はなく,近くに神社も散見され,行こうと決めて探さないと行き着けない.
境内には遊具があり近隣の方々の気持ちが伝わってくる.
そして,傍の道を通って行った女学生が ”こんにちは” と声をかけてくれた.
同行の彼は空の様子に気がついていて,歓迎はされているらしい.
社殿の瓦には菊花紋,両奥には石が積み上げてあり,奥に進むと雰囲気が変わった.
一通りお祈りをして戻る時,自分は気がつかないだろうと思う石柱を指摘され見てみると
天照大神,隣には稲倉魂命(いなくらたまのみこと)他三方の名前.
不思議な空間だった.
さらに,たったこれだけの内容なのにどういうわけか書くのに一番時間を費やした.
【七社目 天石門別八倉比賣神社(あまのいわとわけやくらひめじんじゃ)
徳島市国府町矢野字宮谷531】
[御祭神:八倉比売命;天照大神の別名とされている]
Webサイト
最初の計画には入れおらず,前日に再検討して加えた神社である.参道の手前にある神社を
通り過ぎ,坂道を登る.すると目立たないが威厳のある鳥居と階段が見える.
おもむろに登っていくとフクロウのお出迎え.人はあまり来ていないのだろうか?
境内は綺麗に整備され,訪れたときも掃除をされていた.社殿の右側にさらに階段.
そして,五角形の祭壇?に石積み.卑弥呼が祀られ,五角形頂点の先には剣山!
神聖さを感じる空間だった.
【八社目 大麻比古神社 徳島県鳴門市大麻町板東字広塚13 】
[御祭神:大麻比古大神(おおあさひこのおおかみ;天太玉命,猿田彦神(さるたびこのかみ)]
Webサイト
神社めぐりも最後の目的地となった.伊弉冉神社を訪れてから,これまで心地よい緊張感に
包まれていた.ここへ着いてから,その緊張がほぐれ,普段ののお参りの気分に戻った.
顔も含めて全身の筋肉が緩んで笑みがこぼれてくる.
ご苦労様でした,休憩をどうぞ! の気分なのである.最終目的地に何事もなく無事に
到着できた事が理由かもしれないが,少しほっとできたのである.
この社は規模も大きく,多くの人が訪れていた.
後で解った事だが,参道が始まる最初の鳥居は我々が境内に入った所よりかなり離れていた.
最後?の鳥居をくぐると,千年は経っている楠(神木になっている)がゆったりと構えて
迎え入れてくれる.
大麻山の南側に位置し,山頂には奥宮になっている峯神社があり,境内に遥拝所がある.
その他にも,境内社(豊受社,山神社,中宮社,丸山稲荷社,西宮社;ここは参れていない)
があって,近くには日本で第九が始めて歌われた場所もあり,境内には独と関わりがある橋も
あった.
ここまでの出来事をかみしめながら,ゆったりと散策した.